有名WEBブログでアツい議論が交わされています。
web製作は求められるスキルが多すぎ!という話が発端です。

そこから・・・・

ホームページを作る人のネタ帳さん
かなり盛り上がっているところ悪いんですが、その話に終わりは無い
web制作屋は、一体どのスキルを持っていれば即戦力なのか?17の作業に分解

F,s GARAGEさん
職種に対して職能を分解しているが、全部できる人なんていないから。
ただWeb屋が他のIT職種の中でも広範囲なスキルを求められるのは事実だ。
何故、Webデザイナーが美大卒じゃなくてもやっていけるのか?


すると、DESIGN IT! w/LOVEさんが
Web屋が他より広範囲なスキルを求められるなんてウソでしょ。
それって単にWebに閉じた人たちの妄想なんじゃないでしょうかって僕は思います。
車や家をつくるのにくらべれば、Webをつくるのに必要なスキルなんてたかがしれてるんじゃないかって思います。だって、量を別にすれば、がんばればなんとか1人でできちゃうってこともあるんじゃないでしょうか、Webの場合。

というかね、Web屋さんって「自分たちが何つくってるのか」ってもっとちゃんと考える時期なんじゃないのかな? って最近すごく考えるんです。
コー ポレートサイトつくってますとか、 ECサイトつくってますとかじゃ、実はなんだからわからない。それって本みたいな読みものなの、雑誌みたいにペラペラめくってひまつぶすものなの、それと もほかの何か何かの道具なのという意味で。それ使って何の意味があるの?ってところがまだあいまいなところがある。ベネフィットとウォンツの関係がも やーっとしてる場合が多いと感じます。
Web屋さんって何をつくるお仕事なんですか? その職業の方は必要なスキルが多いんですか?


と、論争スタート。
「WEB屋は広範囲なスキルを求められているのか否か」
  ↓
「そもそもWEB屋は自分達が何を創っているのかわかっていない」

と、論点が移動して(敢えて「ズレて」とは言いません)論争が続く。

ホームページを作る人のネタ帳さん
確かにウェブ屋だけが広範囲って事はない。
そこは誰もが認めますよ。

ただ、他の業種と比較して、一人で作れるウェブ屋だから他の業種に劣ってますと言う考えを、そのまま発言すると言う行為そのものが、ウェブ屋の単価を落とす原因になっていると言う事になぜ気が付いてくれないんでしょうか。

その原因が、何を作っているかわからないというのは、それぞれのウェブ屋が持っているプライド(お客に納品したものの品質)そのものを疑っているというわけじゃないのですか?
WEB業界の人が、今更WEB屋になに作ってるんですか?というのは何事


DESIGN IT! w/LOVEさん
「何をつくっているか」という問いはエンドユーザーや未来のユーザーの視点から発しています。
「何をつくっているか」を考える必要があると言っているのは、顧客の立場、あるいは、エンドユーザーの立場、さらにいえば、まだ生まれてもいない人たちの 立場で「何をつくっているか」あるいは「何をつくっていこうと考えているか」を問題にしています。問題にしているというのは、未来にはもっとWebの可能 性が広げられるはずだと考えるからです。
Web業界の人だからこそ、Web屋はこれから何つくるんですか?と言っています


で、お前の見解はどうなんだと(笑)
どちらともWEB系ブログでは有名な方ですし、DESIGN IT! w/LOVEさんは、一応の素性は存じ上げております。これでもWEB業界にいた人間ですから。それらを踏まえてお話させていただければ、お二方は実はそんなに遠いことは言ってない、むしろ近いのでは?と僕なんかは思います。

DESIGN IT! w/LOVEさんの「WEB屋は何をつくっている?」という問いは、「スキルが多いとか少ないとか言う前に、自分が何を創っているのかをキッチリと把握しているの?」ということであり、それは前提として「何を創っているか理解していないWEB屋が数多存在する」ということがあるのだと思います。

なので「WEB業界の人間が自分で創っているものがわかっていないとは何事」というホームページを作る人のネタ帳さんの投げかけは、確かに少し誤解があるのかもしれません。DESIGN IT! w/LOVEさんが仰っているのは、WEB業界全体のことであって、ご自分のこと、ひいては在籍している制作会社のことを指しているわけではないのですね。

つまり、これは僕も肌で感じていることですが、WEB産業というのはまだまだ成熟しておらず、やれプロモーションだの、コーポレートサイトだのという抽象的な名前が先行し、それに基づいたデザイン、機能ありきで議論がなされ、平気でプロジェクトが進められていく。一番肝心の「そのWEBサイトはユーザに何を与えるのか」ということが抜け落ちたまま・・・・。

僕も実感していますが、大企業はともかく中小企業や商店のオーナーさん等はまだまだそのリテラシーが低いと感じます。調査を行い、ユーザを設定し、戦略・戦術を練り、その提案をしても「絵がないとわからない」「モノを見ないと判断できない」というWEBの本質を理解していないクライアントは山ほどいます。そしてもっと問題なのが、同レベルで話をしてしまうWEB屋がまだまだかなりの数存在するということです。
DESIGN IT! w/LOVEさんさんが警鐘を鳴らしているのは、まさしくココなんだろうと、僕は受け取っています。スキルが多すぎるだのどうだのという前に、自分達が何を求められ、本来どうあるべきなのかをしっかりと把握しないと、必要なスキルもヘッタクレもない、と。

一方でホームページを作る人のネタ帳さんの言う「WEBサイトとは24時間365日働き続ける営業マン」というのは、まさしくその通りでこれは「WEBサイトとは」という投げかけにキッチリと解答ができている方だと思います。つまり、この時点でDESIGN IT! w/LOVEさんの投げかける「何創っているかわかることが先でしょ」という条件に対しては、お互いの方がクリアしているということになります。この辺の、つまるところ「WEB屋とは具体的に誰なのか」というところで、対象がズレている様に感じました。DESIGN IT! w/LOVEさんが警鐘を鳴らしているのは「質の低いWEB屋」であり、ホームページを作る人のネタ帳さん自身、およびそのお話は「質の高いWEB屋」の話になっているということです。

■で、WEBサイトとは?
「365日働き続ける営業マン」というのは、良い言葉だなぁと思います。
が、全否定するつもりも無ければ、ほぼ肯定なのですが、ちょっとしっくり来ていないのも事実です。引っかかるのは「営業マン」。どうも、どうしても「企業側の発信」という絵が浮かぶんですよ。まあ、営業マンて社員ですから。僕はやっぱり、WEBサイトはプロダクト(商品)だと思っています。消費者があってのもの。商品に企業側の情報発信機能なんていらないんですよ。ユーザが求めていれば、載せるべきですが。携帯電話にシャープの企業情報や取り組み情報なんていらないでしょ?「わが社はこんなことをしています!」なんて、うざいったらありゃしない(笑)

そうすると、やっぱり月並みというか、僕がどこの出身かバレてしまいそうな気がしますがw、「WEBサイト=問題解決ツール」ですよね。最近僕が思うのは、これをもっと噛み砕いて「WEBサイト=サービス対応ツール」かなぁと思います。営業や宣伝のためのものではなく「消費者(ユーザ)が求めるものを提供する・サービスするツール」だと考えます。大事なことは、ユーザのニーズに適切に「欲しい情報を欲しいタイミングに」提供することであって、宣伝や名刺とは違うかなって。ユーザが会社の名刺を求めれば出せばいいし、「どんな魅力があるの?」という情報を求めているなら、提示してあげればいい。全ては、ユーザニーズに応えることこそが命題。

■スキルは多い?少ない?
現状は、多いと言わざるを得ないでしょう。
しかし、これは未成熟産業故の問題だと思います。別にWEB屋が極端にスキルを求められているわけではない。未成熟で、分業が完全に成立していないから。完全に成立とは「ある程度世間にも認知されている」ということを指します。WEB屋はともかく、それ以外の一般の方は知らないんですよね。WEB屋の分業自体を。だから僕なんてディレクタやってたときなんか、もう面倒くさかったです。「ディレクタ?デザインしている人?」って。WEBデザイナがWEBを創っている人、と思われがちですから。島元さんの著書「だから、Webディレクタはやめられない」は、だからよくわかります。

認知されていないから、「とりあえずWEB屋に頼めばWEBのことは全部わかるでしょ」というクライアントの要望に、今は全部応えなければいけない。すると、求められるスキルも当然多くなる。でも、そんなの無理ですね。少なくとも一人では。建築や自動車の世界で見れば、本来あるべきは「WEB制作の全ての要望に応える」という必要があるのは、大きな制作会社。新宿や渋谷に大きな居を構えるような制作会社がそれを担うべきであって、また、その中にいる「WEB屋」の方々はその車輪の一部となる。だから、本来はWEB制作の全てのスキルを網羅する必要は無い、というか、網羅できるに越したことはありませんが時間は有限ですから。自らの専門性を活かしてプライオリティを決めていくことになるでしょう。

そうすると、では中小のWEB制作会社はどうするんだと。
別に淘汰されるというわけではないです。幅広いWEB制作というスキルの中で、自社は何を担っていくのか、ということを明確にしていくだけなんだろうと思います。というより、中小制作会社が自らを分業の一部とし専門性を発揮するがゆえに、大制作会社は全てのWEB制作スキルを担うことになるだろう、ということです。他の業界と同じですね。

ゆえに、これが大事になるわけです。
「WEB屋は自分達が何を創っているのか理解しているのか」
WEBサイトをサービス対応ツールとする場合、まずそれを理解することが大前提ですが、その中で自分は何を担うのか、どの部分を創るのかということを探し続けることが重要なのかと。マーケティングやコンサルティングを行う者がいれば、絵的なデザイン、ビジュアルデザインを行う者もいるし、システム設計をする者もいる。ビジュアル分野で情報デザインを担う者もいるでしょう。

これからもWEB屋に求められるスキルは増加の一途をたどると思います。
より多くの知識やスキルを習得するのは大変重要ですが、それよりも何よりも、この広がるWEBの世界で、自分は、自社はどこのスペシャリストになるのか、ということを模索し続けることもまた重要ではないでしょうか。

[TB先URL]
http://webdirector.livedoor.biz/archives/51450914.html
http://d.hatena.ne.jp/waseda23/20071225/1198573722
2007.12.27 Thu l 情報デザイン l COM(0) TB(1) l top ▲
プロダクト(商品)やサービスの開発する際に、実際にその対象を使いながら質問をする、というもの。日本語で言うと文脈質問法。これで何がわかるかというと、ユーザがそれを使う際の行動ステップと、そして仮説として浮かび上がる問題点。

具体的な方法は、ユーザがその対象を使っているときにインタビュアーが質問をします。
「いま何をしたんですか?」「どうしてそうしたのですか?」と、行動に疑問を持つ点について、細かく(しつこく?)聞いて、ユーザの行動を噛み砕きます。この質問法自体は「師匠と弟子モデル」と言うそうです。ユーザが師匠、インタビュアーが弟子、ですね。

なぜこのような方法が優れているかというと、人間というのはそのものを使っているときに常に使いやすい点、使いにくい点について深く考えているわけではありませんから、その対象物の問題点、使いにくい点などを細かく把握していないのです。長期記憶になっていない、ともともれますでしょうか。場合によっては、多少操作に迷ったとしても、すぐに使えてしまえばそれは「使いにくい点」としては把握すらされない。

「だったら、使っている時に聞けばいいじゃないか」ということなのだろうと思います。
使っている時に、ちょっとでも迷ったら、または迷わずともこちらが見ていて疑問に思ったら、その場で聞けばユーザからその理由が聞ける。そこが問題点であれば、「そこを改善すれば、もっと良いモノができるのでは?」という仮説が生み出せます

コンテキスチュアル・インクワイアリーの最も重要なタスクは、製品を作る前にユーザのニーズ、ユーザが抱える問題を知ること、でしょうか。それがペルソナ作りに反映されるのですね。

携帯電話などは、これを使うととてつもなく良い物ができるかもしれませんね。
携帯電話に疎い年配の方にも有効ですし、我々熟達者でも、慣れるまでは結構迷って使っていますから。慣れで忘れちゃうんですよね。使いづらかった時期なんて。

いつまでもなれないというのは問題外ですが・・・。
2007.12.24 Mon l 情報デザイン l COM(0) TB(0) l top ▲
広義な意味で言えば「エクスペリエンス・デザイン」と同義。
「使いやすい」だとか「ユーザビリティーの向上」だとか「アクセシビリティ」等、UIについて叫ばれがちですが、これからのデザインはそうではなく(それも重要ですが)、「経験をデザインすること」が一番重要だという話。

「ユーザビリティが高い」といえば、とても良いプロダクト、サービスに捉えられがちですが「そもそもそれ、必要なのか?」ということを考えるべきだということなんですね。いかに使いやすく、ストレスなく利用できるモノであっても、生活において使う必要がなければ意味が無い。使いやすいか否かというのは、まずそれそのものが達成するべきタスクが、我々消費者にとって必要か否かという議論が成されてこそ、意味を持ちます。つまり、その商品は消費者に何を与えるのか=どんな経験を与えるのか=ユーザエクスペリエンス

例えば、シャンプーの容器を「生活消耗品だから」という理由で、捨てるときに邪魔にならないように容器を縮められたり、重ねられたりするようにデザインする。
これは「捨てやすくするため」のユーザビリティ・デザイン

そもそも「詰め替え用パッケージにしてしまえば容器は捨てる必要ないじゃん」というのが、
ユーザエクスペリエンス・デザイン
で、しょうか。

ユーザ(消費者)は「捨てること」を求めているのではなくて「ゴミを減らすこと・かさばらせないこと」を求めている。その経験をつくることが大事ということですね。(詰め替え用が登場したのは、もっと色んな背景があると思いますが)

ユーザに与える経験をデザインする=エクスペリエンス・デザイン
でしょうか。ペルソナ/シナリオ法やコンテキスチュアル・インクワイアリー、プロトコル分析等、HCDプロセスには多様な方法、技術がありますが、全てはこの「ユーザの経験を創る」ために行っている、ということをクリエイターは忘れてはならないと思います。

WEBサイトが「問題解決ツール」と呼ばれ「いかにして満足体験を与えるか」「どのようにユーザが抱える問題(要求)を解決するか」ということと同じですね。

ただ、これは、目に見えるプロダクト(商品)だけの話ではないですね。
接客サービスもそうだし、ビジネス上の報告書、企画書、メール一つとっても常に意識すべきことで、ともすればプライベートでの人間関係でも意識して損は無いことのように感じます。
2007.12.22 Sat l 情報デザイン l COM(0) TB(0) l top ▲
先日、「情報デザインワークショップ」に見学に行きました。
我がボスが取り仕切る大きなプロジェクトで、高校、専門学校、一般企業、WEB業界と幅広く人が集まるプロジェクトです。

内容は、全4回のワークショップを通じて、HCD/UCDプロセスを学ぶというもの。
僕は前回の第3回と今回の第4回を見学させていただきました。

第3回はペルソナ/シナリオ法に基づき、制作したコンテンツのベータ版をプロトコル分析にて問題抽出し、修正箇所を明確にする作業。そして、今回の第4回はこれまでの総括としてのプレゼン発表と、修正した完成版の披露でした。つまり、集大成。

正直、第3回を見学したときは、制作物のクオリティの低さにちょっと残念な感想を抱きましたし、それは今回完成版を見ても変わりません。いくら美的感覚の課題ではないとは言え、デザインをもう少し(というかだいぶ)見栄えのするものにするべきだと思ったし、ユーザのための設計としても、ラベリングや階層構造、システム設計をもっともっと練るべきだと感じました。たぶん、それは僕のようなWEB屋で食ってきた人間は、HCDプロセスを知らずとも毎日のように「ユーザが、ユーザは、ユーザに・・・満足体験を」と考えてきた制作会社の長年の知恵が叩き込まれているから、わかることなのだと思います。

ただし、相手は学生で尚且つたった4回の作業で制作したもの。
そこは見るべきではなく「初めに創ったものが、HCDプロセスを経ることによっていかに変わったか」ということ、そしてそれによって「教育」という観点からどのような成果が出たかを見るべきなのだろうと思いました。

その点で言うと、他校や一般企業の人とグループワークを行い、大勢の方の前でプレゼンを行い批評されるというのは、これは本当に中々得られる経験ではありません。特に、実際にビジネスの現場で戦っている企業の方の目に触れられるというのは、とてつもなく貴重な機会となると思います。そういう現場で生き抜いてきた学生は、いざ学園という日常に戻るとそれ以外の学生とは輝きが違います。もう全然違う。痛感させられるのは「教えること」ではなく「経験させること」が大事だということですね。

その、経験させることで言えば、プレゼンやプレゼン資料はもう少し考えて欲しかったなぁと思いました。どのチームもどうしても、プレゼン画面の説明になっていたし、画面資料もやってきたことの羅列になっていました。プレゼンも情報デザインですから。やっぱりそこも「ユーザ(ペルソナ)」を意識して創らないと。

授業で戦略策定書(企画書)を書かせると、よく言われるのが「このページこうした方がいいの?」という質問。で、いつも返す言葉。

「君達がやらなきゃいけないことは、プレゼン資料作成じゃない。
 相手を納得させる、相手の合意をとるために、資料を作っている。
 だからこれでいいとか悪いとか、綺麗とか汚いとかいう話じゃダメ。
 『このページではAということが言いたい。だからBというデザインになる』
 じゃないとダメ。」

最も重要視すべきことは「この画面で、相手に何を言いたいのか」
最も大事なタスクは「このプレゼンで相手にどんな経験を与えるのか」ですよね。

ユーザエクスペリエンス、ですか。
2007.12.19 Wed l 情報デザイン l COM(0) TB(0) l top ▲
制作したモノを実際に被験者に使ってもらい、ユーザビリティテストを行うという手法。
製品のユーザとなるであろうセグメントの被験者に、その製品の主たる機能となるであろう部分を使ってもらう。それをビデオなどで記録し、ユーザ(被験者)が、どの部分で操作に迷い、問題が発生するのかを調べます。そうすることで、より精度の高い検査ができるというものです。

実際やってみると、これは面白い。そして絶対に効果がある。
例えば通販のWEBサイトなら、「Aという商品の値段や送料を調べ、実際に購入してください」というタスクを被験者に与える。それを被験者はタスク達成のためにそのWEBサイトを使いながら、心で思ったことを口に出す。「えーA商品、A商品はどこだ。これか。えー送料は・・・」という具合に。

制作者が目で見て頭で考えただけの問題抽出、修正よりはるかに精度の高いものがでます。
制作者からしてみれば「そんな使い方をするのか!」と言ったような。
そして、何か楽しいんですよねこれ(笑)
なんか、やりながら迷ったり、おおっという声が出たり。

モノ作りにおいて、これは本当に重要だと思います。
「プロトコル〜」というとっつきにくい名前を使っていますが、いってることは簡単。

「おい、作ったんなら味見させてみろよ」

ほんと、こういうことなんですよね。
これを、プロとしてちゃんとやろうという話。

僕も、一からやってみなければ。
2007.12.18 Tue l 情報デザイン l COM(0) TB(0) l top ▲
語源としては、システムが「入力」されたことに対して「出力」を返すこと。
広義な意味では、目上の者が目下のものに対して、行いに対して「修正点や反省点を報告すること」という意味では使われる。
つまり、「何がしかの行動(入力)」に対して「反応する」こと、ですね。

情報デザインでは、このフィードバックがとても重要といわれているようですが、確かに。
ユーザがそのモノを使うときに、ユーザの行動に対して、適切なフィードバックを与えることが出来れば、ユーザはストレス無く次のステップへ進むことができます。

ということは、それを使うユーザがどんな価値観、どんな判断基準でそのものを使うのかを知る必要があります。「適切なフィードバック」を実現しなければならないのですから。だからこそ、ユーザを詳細に描くペルソナが活躍するのですね。

僕がWEB業界の現場にいたときに、耳が痛くなるどころか炎症を起こすのではないかというぐらいに言われたことが「ユーザ体験をしろ!」でした。良いものを創るためには、ユーザがどういう気持ちになり、どういうことを求めているのかを知らなければ、良いものは創れない。だったら、自分自身がユーザとなってその蓄積をしろ!ということですね。

これは、WEBサイト、WEBサービスに限ったことではなくて、リアルのプロダクト、はたまた人対人にもかかわってきます。そこで、適切なフィードバックがされているかどうか。=良いサービスを実現できているかどうか、です。タクシーの運転手なんかに、偉く愛想の悪い人がいますが、あれも自分が提供する「サービス」ができていない、質の良いフィードバックが出来ていない結果だと思います。

相手は今何を考え、何を求め、何を行おうとしているのか。
ペルソナを創るにあたっても、これをどれだけ知っているかが、より質の高いペルソナを創れる鍵になるのでは?と僕は思っています。ということは、架空の人物をつくりあげるペルソナですが、そのためには実在の人物を良く知る、その蓄積を増やすことも重要ではないでしょうか。

質の高いフィードバックとは何か。
質の高いフィードバックをしているサービスはどこか。
質の高いフィードバックを提供している人は、何を考えているか。

毎日がフィードバックの研究ですね。
2007.12.15 Sat l 情報デザイン l COM(0) TB(0) l top ▲
学生に議事録を書かせているのですが、当然、質が低い。
議事録をただの「記録ツール」だと認識しているようで、そのせいみたいです。
社内の定例MTG等の議事録は後で見返すための記録ツールでも問題ないと思います。
でも、プロジェクトマネジメントで使う議事録はそれじゃダメ。

議事録は「合意獲得ツール」です。
当然、そこには「いつでも見れる」という「記録ツール」の機能性も含まれます。
しかし、それ以上に重要なことは基本的に会話という不可視状態で行われるMTGにて、決定したこと、検討しなければならないこと、その責任所在をしっかりと文書に残し、プロジェクトメンバー全員が共有、そして「合意」することが重要となります。そのための、議事録。

ということは、これもつまり情報デザインなわけです。

「どこに、何が書いてあるのか」

MTGで話されたことや、報告があったこと、その流れをツラツラと書いている議事録を見ますが、そんなものはICレコーダにでもとっておけばいいのです。ICレコーダが音声をしっかりと拾い上げているなら、それに敵うものなんてないです。でもICレコーダの音声では、MTGのキモとなる部分を即座に抜き出すことができない。だから、議事録の出番となるわけです。

ですから、議事録に必要な要素というのは「日時」「出席者」「議題」「決定事項」「検討事項」「宿題事項」等、「その会議で何が決まったのか」ということが、一番重要。そもそも、会議で一番重要なのは何かを決めたプロセスではなく、決まった結果ですから。そのために貴重な時間を使ってプロジェクトメンバーが一堂にに会するわけで。


議事録のユーザとなるプロジェクトメンバーは、議事録で何を知ろうとしているのか

ユーザの目的、ですね。
「この前の会議で決まったことって何だっけ?」
「検討しなきゃいけないって言ってたことって何?」
「次のMTGまでにやらなきゃいけないことって何だった?」
「次回のMTGっていつだっけ?」
これに応えてこそ、議事録。

そのためには、ユーザが読みやすいようなレイアウト、正しい文書構造でなければなりません。タイトル、大見出し、中見出し、小見出しのルールがバラバラでは読みにくいし、ラベリングもわかりやすくなければなりません。

そうすると、意外とWEBサイトと同じような創り方になりますね。
ユーザの目的に沿って情報の整理をするからこそ、「決定事項」「検討事項」といったカテゴリ分けになるのですから。

議事録って、難しいですよね。


:追記:
議事録って、「相手にいかに読みやすく創るか」という面で重要と上記ですが、流動的に話が流れやすい会議において、その、時には複雑に絡み合った会議内容をキチッと整理して文書化する、ということもまた大変難しく、大変重要で、これってクリエイティブな作業ですよね。全体を捉える力も必要、複雑に絡み合った情報を一つ一つ紐解く力も必要、そして、それらをくみ上げて一つの形にする力も必要、ですから。

うん。議事録はクリエイティブ。
2007.12.13 Thu l 情報デザイン l COM(0) TB(1) l top ▲
学生のプレゼンを観るというのは、結構辛いです。
難しいことを難しく話すことが好きな中間管理職の方のプレゼンを見るのも、辛いものです。
だから、自分が学生時代だった頃も含め(笑)、寝てしまう人がいるんでしょうね。

持論ですが、プレゼンは「説明」や「情報提供」ではなく「エンターテインメント」だと思っています。目の前にいるのは、聴講者じゃなくて「お客様」。音、間、映像(デジタル、アナログ含め)、内容、で「見せる」ではなく「魅せる」ことが重要だと、思います。

「難しいこと」を「難しいまま」話しているオジサマも、堂々とハキハキ流れを説明するだけになってしまっている学生も、「エンターテインメント」ではなく「説明・情報提供」になってしまっているから、観る側はきつくなる。もとい、「観る」が辛くて「見る」になってしまうんですね。

お客様は誰で、どんなことに興味を持っていて、どういうことを知りたい、成し得たいか。
「難しいことを難しいまま」というのは、お客様目線になっていない。
「堂々とハキハキ」というのは良いことだけど、それはインターフェースに置き換えれば「字が読みやすい、大きくてわかりやすい」というレベルの話。「聞きやすい」じゃなくてあくまで「聞き取りやすい」でしかない。

お客様が興味を持つネタで、お客様がわかる言葉で、お客様が求めるゴールを提示する。
お客様=ペルソナに置き換えれば、まんま情報デザインのお話ですね。
興味を持つ、というのはニーズだし、わかる言葉というのは比喩やたとえ話=メタファ。
ゴールはユーザゴール。

大事なことは、これらを駆使することで「これは面白そうだ」「これはタメになる」と思わせること、つまり「私はこのプレゼンの『ターゲット』なんだ」と意識させること。

プレゼン、勉強の日々でございます。
2007.12.11 Tue l 情報デザイン l COM(0) TB(0) l top ▲
アフォード(afford)「〜ができる」「〜を与える」などの意味を持つ動詞からうまれた造語。ユーザがその扱い方を知らずとも、その時々で物体の方が扱い方を教えてくれるというもの(こと)。
例えばドアノブなら、パイプ状のものは引く。板状のものは押す。特に、板状のドアノブ(正確にはノブではありませんが・・・)の場合、引くことはできませんから、ユーザは間違いなく押しますね。

究極のユーザビリティー、でしょうか。
そんな風に感じました。
しかし、アフォーダンスとはユーザが持つ経験や環境によって異なります。
例えば一枚の紙があるとします。
これはメモにつかう(書く)こともあれば、破くこともあります。
ユーザの置かれた状況や経験、はたまた価値観によって変わることでしょう。

WEBサイトや雑誌、出版物を生み出すクリエイターにおいて、このアフォーダンスとは大変重要な概念になると思いますが、適切な「アフォード」をユーザにするためには、ユーザがそのものを使うときに、どういう状況で、どんな価値観から、どんな判断(結論)に至るのかを、クリエイターは知る必要があるわけですね。

日々、自分がユーザとなってアフォーダンスを発見する目を持つことが、良いものを創れるクリエイターへの近道になる気がします。

P.S. しかし、このネーミングはなんとかならんものでしょうか・・・。
学生  「何?先生、アホ?ダンス?アホダンス?」
僕   「アフォー、ダンス、だよ」
学生  「アホ?」
僕   「違う、『ア フォ』」
学生  「ア フォ − ダンスね」
2007.12.10 Mon l 情報デザイン l COM(0) TB(0) l top ▲
先日、本校事業部の依頼により、とある女子高にて、ガイダンスを行ってきました。
普段は事業部が営業担当も兼ねているので、事業部が担うタスクなのですが、相手先の高校(正確には取り仕切っている運営会社ですが)から「実務経験のある方を」という要望により、10月までWEB業界に身をおいていた僕に白羽の矢がたったそうな。

本校だけが参加するものではなく、数多の専門学校が一同に会し、それぞれの専門分野について、それぞれの教室で講演をするというもの。高校生は自分の興味のある分野を事前に選んで参加します。僕の担当は「デザイン・美術・アニメ・クリエイティブ(だったかな?)」なのですが、幅が広すぎてまったく専門ではない分野まで入っています・・・。

ただ、では仮に自分の分野だけだったとして専門的な話をしても、相手はまだ高校生ですからピンと来ない。技術や知識の話より、仕事の仕方、業界の動き、制作の人間として求められるモノ、という風に絞って話をするべきだと重い、僕の専門学校からこれまでにという生い立ちに沿って、話を進めました。


・専門学校で技術を学んでも、日々勉強の毎日
・スタートは超安月給に過酷な労働体系
・なぜならそれは「誰でもできる仕事」だから
・世の中でお金がもらえる人は「0からモノ考えられる人」


とりあえず、響いてはいたみたいです。
途中で「おおおおー!」とか「すごーい!」とかいう相づちが入っていたので。
日々授業やTAをこなしていたことも大きかったと思います。
だいたい顔を見れば一生懸命聞いているかいないかはわかります。
欲を言えば、アンケートでも取りたかったけど、本校だけの催しではないので・・・。

■良かった点
高校生向けに話をするために、彼らがわかりやすいようにネタを選んだこと。
具体的には、僕自身の経験として仕事の移り変わりを話したこと、現在どこにでもある制作物(商品)について話したこと、「謎かけ→解答」(例:お金をもらえる人は?=考えられる人)という風に興味をひいたこと、でしょうか。

■悪かった点
話がまとまりきらなかったこと。
ある程度考えてはいきましたが、高校生に話すということ自体が未知数で、いうなれば「ユーザを知らない」状態のために、多少即興の部分もあり、おかげでうまくまとまらない部分があった。相手が誰であろうと、完全に組み立てた話と、柔軟に対応できるようにあいまいにしておく話と2パターン用意しておけばよかった。

それと、これは単純なミスですが、時間を間違えました。
時計を見ながら話していたのに、期限そのものを間違えていました・・・。
プレゼンでも時間は守らないと、相手の貴重な資源ですからね。


良い経験をしたと思います。
また行ってみたいな。

2007.12.07 Fri l 教育 l COM(0) TB(0) l top ▲
RSSフィードの真価はSEO=検索エンジン対策=にある。

真価・・・・とまで言ってしまうのは言いすぎかな?と思いますが、それはご本人も仰っていることなのでスルー(キャッチとしては有効ですよね、確かに)

RSSは「登録したユーザや、登録したRSSを利用して不特定多数のユーザに情報を発信するもの」以外に「検索エンジンだって拾っている重要なものなんだぞ!」というお話。

なるほど、言われてみれば仰るとおり。
検索エンジンが重要視している以上、RSS配信を軽視するということは、ユーザを軽視することと同義だと僕は思いますね。ユーザは検索エンジンを多用しているわけですから。

巷で騒がれるSEOとは「いかに上位表示させるか」という観点で語られがちですが、それはただの技術であり、結局はエゴ。大事なことは「ユーザが何を望み、そのユーザに対してどう応えるか」ということがSEOの主眼であるべきだと思います。たくさん検索されているワードに対し、適切なコンテンツを用意してあげること。それがあるべきSEOの姿ではないでしょうか。上位表示はその結果に過ぎない。

そう考えると、
「いかに、ユーザ(ペルソナ)中心というスタンスからデザインするか」という情報デザインの観点。
「検索エンジンこそ、WEBサイトのTOPページだと思え」というWEB戦略の観点。
どちらの観点からも、RSSは絶対に無視できない、重要視するべき技術ということになりますね。

”それ”を知っているユーザには必要ないかもしれない。(RSSをリーダーに登録するから)
けれども”それ”を知らないが、探しているユーザにも、満足体験を与えることが重要。
情報を探しているユーザは、検索エンジンを使う。
ならば、検索エンジンにも最新の情報が引っかかるように、情報を発信すべき。
ペルソナの満足には、当然必要なものですよね。

RSS。
ただのブログ情報小出しツールだと思ったら痛い目にあいますね。
2007.12.06 Thu l WEB関連 l COM(0) TB(0) l top ▲
便利なモノにつきまとう不快さ:D・A・ノーマン氏にきく「配慮のある技術デザイン」

CNETのインタビューです。
言ってることは以前とそんなに変わらないのですが、切り口が違うと斬新。

「それらのシステムが習熟しやすいことが重要なのであり、
それらが同じ操作原理を使っている限り問題はない」


新しい技術がどうのこうの、インターフェースデザインがどうのこうのという話ではない、ということですね。大事なことは、「ユーザが使いやすいか否か」という観点で計るべき。

興味深かったのがこの話。

「ある友人がいます。名前は挙げませんが、彼はある大きなソフトウェア企業で働いています。彼は、自分の知る限りでは毎年機能やボタンが増えて、どんどん複雑さが増してゆく法則があるとこぼしていました。それが強要されているからです。
  (中略)
わたしが問題だと思っていることの一部に、レビュアーが普通の人ではない点があります。彼らは熱心なファンなのです。レビューを書こうという人は、多くの場合競合する製品すべてに詳しくて、読み手に向けて機能を強調しがちです。これらのレビューは非常に整理されて書かれており、あなたのような知的な人たちが書いています。しかし、そういう場合、どうしても書き手は最近見た他の製品と比較して「これにはあの機能がない」などと書くことになります。」



そういえば、以前知り合いから聞いた話で、某超大手メーカにて携帯電話の機能の話になった時、初老?の人の「機能が多すぎて使いづらいから、減らしたほうが・・・」という意見を、開発側の中堅だか若手が「何を言ってるんですか。機能は豊富に用意して、ユーザが選べるように、いかにその選択肢を増やすかが重要でしょう!」と罵ったという話を聞いて「バッカじゃねぇの」と思いましたが、これまでやってきたWEB戦略や最近勉強し始めた情報デザインを考えると、より一層明確にそう思います(笑)

豊富な機能、なんてユーザが求めて初めて意味を持つものですから。
ユーザ、もっと言えばペルソナが「必要ない」と思うものは、全て無駄な機能。
むしろ、そのぶん値段が高騰するなら、無駄を超えて存在が悪ですね。

WEB屋として、宝物にしている言葉の一つに次のようなものがあります。
WEBサイトで「重すぎる」とか「軽くていい」といいますが、
では、いったい何Mまでが「重く」て、何K以下なら「軽い」のか?

「ユーザが必要とするモノなら何Mでも軽い
 ユーザが必要としていないモノなら1Kだって重い
2007.12.05 Wed l WEB関連 l COM(0) TB(0) l top ▲
WEB上、もしくはPC等電子デバイスにおいて、専門家にしかわからないような表現・手法を、誰でもがわかるより一般的なものに置き換え(比喩表現)ることで、ユーザの操作を促すこと。その手法の総称。

たとえば、PC画面でのデータ削除は「ゴミ箱」のアイコンを使う。
これは、誰しもが慣れ親しんだ「ゴミ箱」をメタはとして、「データ削除」の操作を促している。

こう考えると、結局「メタファ」も「ユーザ体験ステップ」も同じなんですね。
入り口は「ユーザにわかる言葉」で。出口は「ユーザが達成したい体験」になる。
「ゴミ箱」というユーザがわかる表現で入り口を表現し、出口は「データを削除したい」というユーザの願いをかなえる。

メタファも手法の一つに過ぎず、結局は「ユーザの意思を達成する筋道を創る」ことが大目的ですね。
2007.12.04 Tue l 情報デザイン l COM(0) TB(0) l top ▲
リチャード・S・ワーマンの語る、
「情報の組織化(分類化)は5つの基準しかない」という話。

・Location    位置情報、所在地での分類
・Alphabet    アルファベット 順番や順序での分類(50音順もこれですね)
・Time       時系列での分類。新着トピックスなどはこれ
・Category    カテゴリ 分野での分類 商品や情報の性質によってわける
・Hierarchy   階層 程度での分類 優先順位での分類


なるほど。
確かに、今まで携わってきたWEBにせよ、出版物にせよ概ねこの5つの視点で分類、組織化されていたと思います。無意識のうちに「ユーザはこう見るだろう」なんて考えながら分類しているわけですが、これをちゃんと上記のように整理できているか否かは、とても重要でしょうね。

頭に叩き込んでおいてもいいぐらいですね。
情報の組織化、分類方法こそ、ユーザにわかりやすい情報設計の第一歩であり、一番肝心なところですから。
2007.12.03 Mon l 情報デザイン l COM(10) TB(0) l top ▲