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昨日「太田光の私が総理大臣になったら」を観ていました。
マニフェストは「選挙カーや選挙ポスターを禁止します」
正直、大賛成。ま、ポスターぐらいはいいんじゃないのと思いますが。
広告みたいなもんだから。

政治家の大半が反対で、賛成派にいた政治家も結局「もっと自由にすべきだ」という、そもそもそれは超反対派なんじゃないかみたいな意見の人で笑いましたね。


山本一太さん
大村秀章さん
原口一博さん
保坂展人さん
うえまつ恵美子さん
下地 幹郎さん


いったいこの人たちは何を言ってるのかと思いましたよ。

「選挙の時は、4年に一回ぐらいなので我慢して欲しい」
「伝えたいことがたくさんあるんですよ」
「選挙ってのはお祭りだから」(ガッツ石松の発言)
「選挙カーは、名前を知ってほしいんですよ」
「とにかく名前を覚えてもらわないと始まらないので必死なんです。」

それは、先生方の都合でしょうが

ものっすごい根本的なことがわかってないんですよね。
TV観ながらあまりのおろかさに開いた口がふさがりませんでしたよ。

先生方はいったい何のために、誰のために、政治を、選挙活動をしているのですか?

あのですねぇ、選挙だろうが政治だろうが、結局サービスなんですよ。
この国を良くしよう、政をきちんとしようとするのも、そのターゲットは国民でしょ?
あなたがた先生たちは国民の幸福のために仕事をし、お金をもらっているんでしょう?
「国民」という名の「お客様」に「サービス」をすることで「対価」をもらっているんでしょう?
だから、選挙だろうが政治だろうが、プロダクトデザインや企業のサービス、マーケティングと同じはずなんですよ。

選挙というのは、そのサービスに対してお客様である国民が直接的に対価を支払う場です。
お客様に投票というなの金券を一枚だけ渡して、「気に入った人に金券を渡してください」という仕組みですよねぇ。「1枚」と限定があるだけで、結局これはお店に並んでいる商品をお金を払って買うのと同じなんですよ。

どこの世界に、住宅街で商品名をスピーカー越しに連呼するメーカーがいるんでしょうか。

しかも、その理由が「名前を覚えて欲しいから」って、もうプロデュースやマーケティングの世界から言えば爆笑してしまうような幼稚ないいわけですよ。

いつも書いてますが、企業のブランディングにおいてもっとも重要なのは連続した満足体験の提供です。それ以上に重要なものなんて無い。マクドナルドがどこでも自分の名前を、商品名を連呼していますか?住宅街で叫んでますか?名前を認知させようとしているのはTVCMの中でだけでしょ。マクドナルドが受け入れられるのは低価格でおいしい(かどうかは評価がわれるところだけど)ハンバーガーをいつでもどこでも提供してきたからでしょう。はじめからあのMのロゴに力があったわけじゃない。

同じことだと思うんですよ。
政治家の先生達にとって、一番大事なのは自分達のできるサービスを体験してもらうことでしょ?
名前を覚えてもらうとか、伝えたいことがたくさんあるとか、それは自分達のことしか考えてない何よりの証拠。もっと言えば、自分達が当選することしか考えてないんですよ。「当選」という結果は、「国民に受け入れられてこそ」という当たり前のことがきちんと理解できてない。だから、「選挙の間は我慢して」なんて、見当はずれの自己中心的なことが言えるんですよ

話を聞いて欲しいんだったら、聞いてもらえるようにまずは入り口をつくるべきなんです。
サービスプランニングとして当たり前のことです。
まず、興味を持ってもらう。
興味を持ってくれた人に対して、より詳しい説明をする。
Webでもプロダクトでも全く同じ。
それを、求めていない人にまでクドクド対応するから苦情がでる。
挙句の果てにはポスターで差別化を図ればよいと思っていたり、
街中を自転車で走ったり、結局外見的な要素、ファッションでなんとかすれば良いと思ってる。
大事なことがなーんにもわかってない。


選挙法のおかしさでもあるんですけど、そもそももっと縛り付けて欲しいです僕は。
全員横一線にして欲しい。無駄なポスターとか選挙カーとか全部廃止していいんで、有権者全員に冊子でも配ってください。その地域の候補者が全員載っていて、決められたページ数の中で自分のマニフェストや活動について記載する。政見放送とか街頭演説とか、税金をガツガツ払ってるサラリーマンにはそんなもん聞く時間ないです。むしろ、通勤の邪魔ですw。冊子にしてくれれば、通勤時間にも読めるし、遅い時間に帰宅してからも読める。もっと言うと、他の人と同じ資料をもとに議論をして自分の価値観を深められる。

ページ数といわず、フォーマットを固定してもいいかもしれないです。
「一番大事にしていること」とか「改善点」とか。まあ、それはどちらでもいいですけど。
ともかく、同じ土俵で、そして平等にアプローチできる手法で情報を提供することこそ一番大事でしょう?

我々国民は人柄とか汗とか努力なんて求めてないんです。
それらも含めた判断を促す「情報」を求めているんです。


先生方が一番提供しなきゃならないのは「政策」でしょ?
それを提供する仕組みをつくらないで、ファッションに走るなんてどれだけ税金無駄にすれば気が済むんでしょうか。

「人によって活動領域も違うし、政策も違うので、一まとめにはできない」

とか、たぶんそういうこと言う人いるんですよね。
あのー、マクドナルドも、モスバーガーも違いますけど何か?
ALL300円の居酒屋と沖縄料理屋は全然違うサービスですが何か?
でも、同じ「ぐるなび」っていうフォーマットで彼らは戦ってるんだよ。

街頭演説や講演などの独自の活動をするなと言ってるんじゃないんです。
求めている人にだけ提供するという当たり前のことを守ってくださいと言ってるんです。

1.知らせる
 ▼
2.興味を持たせる
 ▼
3.より詳細な情報を提供する
 ▼
4.買ってもらう
 ▼
5.ファンになってもらう



今は、国民を無視して1、ばかり自分達の都合で、それを許されないところでやってるだけ。
だから、迷惑になる。それぞれには、それぞれに適したチャネルがあるんです。そのチャネルで、人はそれを得ようと行動しているんだから。メーカーはどこで名前を認知させてますか?雑誌広告、TVCM,新聞広告・・・・・・広告ですよね。広告はそのためにあるチャネルじゃないんですか?メーカーは住宅街で名前を連呼してますか?名前を覚えてもらう、自分達のアイデンティティを知って欲しいと、それを求めていない人にまでグダグダと説明しますか?

定められた場所にポスターを掲示し、有権者に冊子を配ってください。
冊子にそれぞれの先生の講演情報、HP、街頭演説のスケジュールを書いておけばいいんです。冊子を見て興味を持てば、そこに行ってもっと知ろうとしますから。

デザインでは当たり前の考え方です。
少なくともあの番組に出ていた先生方は誰一人「国民の目線」になんかなれていません。

アホらしいにも程がありますよ。
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2009.05.30 Sat l 日々雑感 l コメント (3) トラックバック (0) l top